米国Velozzi社は22日、次世代クロスオーバー『SOLO』(ソロ)の概要を明らかにした。新開発バッテリーチャージャーやカーボンファイバーナノチューブを採用。動力性能と100MPG(約42.5km/リットル)という低燃費を両立する。
Velozzi社は2007年、カリフォルニア州ロサンゼルスに設立。科学者、エンジニア、カーデザイナーなどが、次世代環境対応車の開発に取り組んでいる。
SOLOはプラグインハイブリッドのクロスオーバーとして誕生。その中核技術が、世界初の「マルチフューエルマイクロタービンバッテリーチャージャー」だ。オンボードにレイアウトできる超小型設計がポイントである。
SOLOは基本的に、リチウムイオンバッテリーとスーパーキャパシターを動力源にしたEV。バッテリー残量が少なくなると、マルチフューエルマイクロタービンバッテリーチャージャーから充電が行われる。このチャージャーは多彩な燃料に対応しており、ガソリン、軽油、エタノール、メタノール、バイオディーゼル、天然ガスと、あらゆる燃料で動かせるのが特徴だ。
また、SOLOはカーボンファイバーナノチューブを市販車に導入した第1号車となる。カーボンファイバーナノチューブは、直径が約1nm(10億分の1m) 、長さ1μm(100万分の1m) の炭素原子のみで構成される円筒状物質。一般的なカーボンファイバーに対して、太さはわずか1000分の1、体積はわずか10億分の1しかない。
SOLOは、このカーボンファイバーナノチューブを、メカニカルコンポーネントの約40%に使用。デザインの自由度を増すとともに、驚異的な軽さに仕上げられる。この結果、SOLOは0 ‐ 96km/h加速6秒、最高速209km/hのパフォーマンスを実現。燃費は100MPG(約42.5km/リットル)をマークするという。
Velozzi社は2011年後半、遅くとも2012年初頭にはSOLOを量産する意向。Velozzi社のCEO、Roberto Velozzi氏は「SOLOは燃費向上のために軽量素材を使用。経済的で環境に優しい革新的モデルとなる」と自信を見せている。