気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年4月15日付
●中国地震死者400人超、震源付近、家屋9割倒壊(読売・1面)
●トヨタ、レクサスSUV自主改良へ、米誌指摘車種、中東でも販売中止(読売・10面)
●富士通元社長に反論、録音、メール「証拠」示す、企業イメージ回復図る(読売・11面)
●解説:基礎からわかるハイブリッド車(読売・13面)
●ガソリン6週連続上昇(朝日・10面)
●静かなプリウス、気づかずひったくり被害、佐賀で起訴の事件、検察側が指摘(朝日・35面)
●三菱「アイ・ミーブ」生産計画4万台超へ上方修正(産経・10面)
●業績・働きやすさ、企業ランキング、首位はキリンHD、2位ホンダ、キヤノン(日経・1面)
●ダイムラー社長「営業益2800億円に」今期、全部門黒字化目指す(日経・9面)
●電気自動車向け、丸紅、急速充電器に参入、日本規格、まず欧州で販売(日経・11面)
●先読みビジネス天気、自動車、支援消え「10月危機」も(日経・11面)
●リチウムイオン電池、生産能力、年5万台分、GSユアサなど、新工場を発表(日経・11面)
ひとくちコメント
高級スポーツ用多目的車(SUV)レクサス『GX460』を米有力消費者情報誌『コンシューマー・リポート』から「買わないように」と指摘を受けたトヨタ自動車は、即断即決で販売を一時中止すると発表。
14日付の一部夕刊にも取り上げられたが、きょうの朝日では、安全基準に抵触するような不具合ではなくても、顧客重視の姿勢で対応すべきだと判断、情報誌が「横転事故につながる」と指摘した横滑り防止装置を「改修する方針」と報じている。読売も「自主的な改良を行う方針」と伝えた。
情報誌が公表してからわずか数時間で「販売一時中止」から、さらに「改修策の検討」という迅速な対応である。
経済面のトップ記事で取り上げた朝日は「トヨタ自動車に対する逆風が止まらない」という書き出しで「情報誌の指摘に素早く対応する姿勢をアピールし、ダメージを最小限にとどめる考えだ」と結んでいる。毎日も「一連のリコール問題で、対応の遅さを批判されたことを踏まえ、早急に対応すべきだと判断した」と指摘。
また、東京などは「世界で販売しているSUVの全車種についても、同様の問題がないか調査を始めた」として、「GXやほかのSUVで不具合が見つかった場合、大規模リコール問題で傷ついたトヨタへの信頼がさらに揺らぎ、消費者の不信感が高まる可能性もある」と言及している。
3月末には豊田章男社長を委員長とする「グローバル品質特別委員会」を立ち上げたばかり。わずか2週間で早くも “本番”となる。