マツダ『RX-8』が、新しい排ガス規制「ユーロ5」に適応できないため欧州での販売を終了すると伝えられた。ただ、直噴技術により燃費を向上した次世代ロータリーエンジン「16X」が2010年代の初頭に導入される予定となっている。
次世代ロータリーエンジンの導入は、マツダが2007年3月に発表した技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」に含まれており、当時の代表取締役社長兼CEOの井巻久一氏は、ロータリーエンジン車発売40周年を迎えた07年5月に「ロータリーエンジンはマツダを象徴する存在である。今後も我々はロータリーエンジンの研究・開発を継続していく」と宣言していた。
RX-8は、現在ロータリーエンジンを搭載する唯一のクルマで、現行モデルは03年の発売から7年を経過している。次世代ロータリーエンジンの登場は10年代の初頭とのことなので、次期RX-8とともに登場してくることが想像できる。
ただし、マツダは最近、トヨタとハイブリッドシステムの技術ライセンス供与に合意、13年までにハイブリッド車の販売開始を目指すと発表。環境技術への取り組みが加速する方向性のなか、次世代ロータリー搭載車が市場に導入されるかは不透明な状況といえる。