エクササイズ人気で廃線跡に注目集まる

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エクササイズ人気でレール跡に注目集まる
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90年代後半から起こった廃線跡ブームのあと、ウォーキングやジョギング、サイクリングといったエクササイズの人気が高まる今、鉄道の廃線跡に再び注目が集まっている。

埼玉県日高市に3月、太平洋セメント埼玉工場引込み線跡地を遊歩道として整備した「ポッポ道」がオープンした。

このJR川越線・八高線の高麗川駅からのびる引込み線のレール跡地は、もともと太平洋セメント(旧日本セメント)が所有していたもので、「秩父にある武甲山から採掘された石灰石などを高麗川駅側から搬入したり、工場で生成したセメントを搬出するための引込み線だった」(同工場関係者)という。

同社は秩父から埼玉工場まで石灰石を搬送する地下ベルトコンベアーを整備(1983年)したことや、その後のトラック輸送転換などによって、鉄道輸送を廃止。2009年にこの引込み線跡地を日高市に無償提供した。

「需要変化によってトラックの搬出入数も減少したが、それでも一日延べ1000回もの搬出入がある」と同工場関係者。

日高市などは、約半年の工期をかけ、レール跡地をアスファルト化し、周辺に花壇を植えたり鉄道にまつわるモニュメントを設けるなどの整備をすすめ、市民の憩いの場、ウォーキングや通学路として利用される遊歩道に仕上げた。

日高市企画課は「遊歩道へと整備するための経費総額は約4700万円。うち約2600万円が国の地域活性化・経済危機対策臨時交付金、1770万円が埼玉県ふるさと創造資金で、日高市は約340万円を負担。高齢者たちの散歩道、小中学生などの通学路、市民の憩いの場などとして活用されている」と話す。

また、この遊歩道近くに自宅を構える住民のひとりは、「最近はジョギングやウォーキングを目的としたような人たちが土日に多く訪れる」ともらしていた。

1987に廃止された茨城県の筑波鉄道筑波線跡地も同様の賑わいを見せているという。同跡地はサイクリング・ロード(茨城県道501号桜川土浦自転車道線)として整備されたあと、人の往来が増えたと住民たちは話す。

同沿線の駄菓子屋(土浦市真壁)の主人は「自転車道が整備されると聞いてお店を開いたが、雑草だらけだった廃線跡時代よりも今のほうがうんと人が通るようになった。クルマをコインパーキングで止めて(キャリアなどに載せた)自転車をおろして筑波山までサイクリングするという県外の客も少なくない」と言う。

こうした東京郊外のレール跡地は最近、エクササイズと廃線跡探訪をかねたレジャーを好む老若男女たちに注目されているようだ。

《レスポンス編集部》

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