[大人の夏休み]レーサーになる…耐久レースに参戦するのだ!

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東日本最大のアマチュアドライバーによる耐久レースイベント、「アイドラーズ・ゲームズ 夏の12時間+9分耐久レース」のスターティンググリッド風景。今年は103台のエントリーがあり、12時間もの長時間のなかでいくつものドラマが見られた。雰囲気は、クルマが大好きな親父たちの夏の甲子園といった風情
東日本最大のアマチュアドライバーによる耐久レースイベント、「アイドラーズ・ゲームズ 夏の12時間+9分耐久レース」のスターティンググリッド風景。今年は103台のエントリーがあり、12時間もの長時間のなかでいくつものドラマが見られた。雰囲気は、クルマが大好きな親父たちの夏の甲子園といった風情 全 2 枚 拡大写真

日本全国で梅雨明け宣言が出され、いよいよ夏本番! 相変わらず下を向いた景気感に夏のレジャーをどのように計画しようかと悩むところではあるが、カーレーサーになるというのはいかが? 某輸入車ディーラーのユーザーが集って組織されたレースチームに密着した。

彼らは、「アイドラーズ・ゲームズ 夏の12時間+9分耐久レース」に仲間を募って初参戦するのだという。彼らは決してプロのドライバーでもチームでもない。参戦の模様を「大人の夏休み」と題して複数回に分けてお届けしたい。

まず、4輪自動車のレースについて。現在の日本国内において“ハコ車”レースは、SUPER GT選手権やスーパー耐久が広くレースファンに認知されていると思うが、これらはプロドライバーや自動車メーカーが鎬を削る本物のレースだ。しかし、レースの世界も他のスポーツ同様に多くの競技者によってピラミッド構造を成している。わかり易い例で言えば、フォーミュラカーレースの場合は、F1の直下にGP2、GP3が組織され、さらにF3が世界中で開催され、レーシングカートの世界では世界中の子どもたちが中心になって明日のF1ドライバーを目指していることはご存じだろう。

しかし、いわゆる公式戦と呼ばれる険しいレースピラミッドの横には、小さな丘のような存在のアマチュアレースの世界が存在する。誤解を恐れずに書くと、およそ20年以上前にサーキットレースのブームが陰りを見せ始めた頃から、レースは「見るもの」から「やるもの」に変化してきたのだと言えるだろう。走行会と呼ばれるサーキット走行に多くの人が集まることで、占有走行時間における模擬レースが成立し始めた。これはやっと欧米型のアクティブなクルマ遊びが日本にも定着してきた喜ばしい事例と言えるかもしれない。

ところで「アイドラーズ・ゲームズ 夏の12時間+9分耐久レース」とは何か? 前述したSUPER GTやスーパー耐久が本物のレースだとすれば、アイドラーズに代表される非公式戦は、ホビーレース(草レース)として定義できるだろう。野球で言えばSUPER GTが日本のプロ野球で、ホビーレースは軟式野球全国大会のニッサングリーンカップみたいなものだと言えるだろう。町内会の野球だって同じ野球に変わりはないのだから、ホビーレースがレースではないという論旨は通用しない。

アイドラーズはクルマ趣味の、それもサーキット走行を主とする集まりである。別にアイドラーズという団体に属する必要もなく、主催団体の日本アイドラーズクラブが掲げるアマチュアドライバー精神にさえ賛同できれば、誰でも参加できるイベントだ。もちろんこうした模擬レースに参加するためにはレースを走りきるためのクルマは必要だが、それこそ必要最低限の安全装備が施されていれば国産・外車の年代を問わずに参加が受理されている。

いまさらSUPER GTでも、ポルシェカップでもないというアマチュアドライバーの楽しみ方。40、50歳になっても楽しめるアクティブなクルマ趣味。ゴルフや野球だってもちろん楽しいのだが、いい親父たちが集まって始めたモータースポーツはもっと楽しいのかもしれない。失礼ながら決して平均年齢が低くはないアルファロメオ江戸川のアマチュア耐久レースチームに密着して、そう思わずにはいられなかった2010年の7月だった。次回からは、彼らの準備や参戦への道をお届けしようと思う。

アルファロメオ江戸川
supported by フィアット/アルファロメオ江戸川

《編集部》

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