日産自動車は23日、2012年3月期の連結業績予想を発表した。東日本大震災による生産への影響は軽微だが、円高や原材料費の上昇が収益を圧迫し、営業利益は前期比14.4%減の4600億円、純利益は15.4%減の2700億円を見込んだ。
世界販売は好調に推移しており、計画では10%増の460万台と前期に続いて最高を更新する。売上高は7.1%増の9兆4000億円の予想。
為替レートは1ドル=80円、1ユーロ=115円を前提としており、営業損益段階で1350億円の減益要因になる。同様に原材料費の上昇による影響は1550億円を想定した。
田川丈二執行役員は、「震災による国内生産への影響は少ないものの、震災がなければ世界販売はさらに高いレベルが見込めた」と述べた。また、円高影響については「為替が前期並みと単純に見れば、増益が確保できた」と説明した。