煽り運転が発端の死傷事故、被告は起訴事実を否認

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昨年8月、静岡県三島市内で知人の乗ったバイクを高速度で執拗に追いかけまわし、トラックとの出会い頭衝突事故を誘発して2人を死傷させたとして、危険運転致死傷などの罪に問われた元少年に対する初公判が24日、静岡地裁沼津支部で開かれた。元少年は起訴事実を否認している。

問題の事故は2010年8月26日の午前4時25分ごろ発生している。三島市大宮町付近の県道で、一時停止を無視して交差点へ進入してきた2人のバイクと、県道を走行していた大型トラックが出会い頭に衝突。バイクに乗っていた17歳男性2人のうち、1人が死亡、別の1人が重傷を負った。

当初は通常の事故とみられていたが、重傷を負った運転者の男性が警察に対して「猛スピードでクルマに追いかけられた。死亡した同乗者に対する嫌がらせだったかもしれない」などと供述。

警察はこれを元に捜査を行い、事件当時19歳だった男がバイクをクルマで執拗に追い回して事故を誘発したと判断。男を危険運転致死傷容疑で逮捕した。後に事故への関与を隠蔽する目的でタイヤなどを盗んだとして、窃盗容疑でも再逮捕されている。検察は危険運転致死傷や道路交通法違反(事故不申告、救護義務違反)などの罪で起訴している。

24日に静岡地裁沼津支部で開かれた初公判で、被告の元少年は「煽り運転で事故が起きたとは考えていない」として、起訴事実を否認した。

続いて行われた冒頭陳述で検察側は、事故直後に被告がクルマの同乗者に対して「やばい」などと口走っていることや、口止めを要求したと指摘。「事故当時には2人死傷の事故が煽り運転によって発生したと認識していた」、「路上に倒れている2人を救護することなく逃走した」、「事故後、タイヤやホイールを盗んで交換するなと、事故へ関与した証拠の隠滅を図った」と主張した。

これに対して被告弁護側は「被告は煽り運転を行ったものの、事故直前にはバイクを見失っており、トラックとの衝突事故と煽り運転に因果関係はない」と主張。無罪を訴えている。

《石田真一》

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