トヨタ自動車は27日、モータースポーツのイベントを開催した富士スピードウェイで、富士重工業と共同開発した小型FRスポーツ『86』の量産仕様プロトタイプをイベント来場者や報道関係者に初公開した。
報道陣に車両概要を説明した開発責任者の多田哲哉チーフエンジニアは、スポーツカーの標準的な仕様となっている「ハイパワーターボ、4WD、ハイグリップタイヤを否定するところから開発に着手した」と述べた。
多田氏は「誰もが楽しめ、お客様と進化するスポーツカー」を目指したとし、「高価であり、さまざまなハイテク制御を使う最近のスポーツカー」とは一線を画した方向を目指したと説明した。
また、「数値的な性能で評価されるのでなく、(ドライバーが)ワクワクして操ることができるよう、直感的に感じるものを大切にした」とも強調した。『86』という車名は、1980年代に人気を得たスポーティモデルである『カローラレビン』、『スプリンタートレノ』の開発コードから命名、同日、正式名を初公表した。