ヤマハ発動機は15日、2011年12月期連結決算を発表した。その席上、柳弘之社長は円高対策について「総合的な事業競争力を上げて、規模の拡大を図り、収益力の強化を図る以外にない」と強調した。
その方策として、まずあげたのが商品力の強化だ。これによって、先進国でのシェアを回復し、新興国での販売を拡大する。2つ目が事業コストの低減。そして3つ目が本社で増える仕事量を海外に移していくこと。これといって目新しいことはないが、地道な活動を続けていくのが大事だというわけだ。
今春稼働するアセアン総合開発センターの設置もその一環で、製造に加え、開発・調達のグローバル化をさらに進めていく。とはいうものの、先進国向けの二輪車ついては、本社での開発、生産という基本は変えないそうだ。「特に、大型二輪はいろいろな技術が入っているので、日本で行うのが一番効率がいい」と柳社長は話していた。