1周20.8km、高低差約300m、コーナー数172という世界有数の厳しいサーキット、ドイツ・ニュルブルクリンク北コース。そのニュルブルクリンクを走る世界最速の“ニュルタクシー”が、BMWから登場した。
タクシーといっても、一般客を乗せて営業しているわけではない。これはBMWが顧客向けに行っている「BMWドライバートレーニング」の一環だ。同社のスーパースポーツセダン、『M5』に一般ユーザーを乗せて、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースを全開走行する。もちろん、限界走行時の車両の挙動を伝え、安全運転に役立ててもらうのが狙いだ。
BMWの高性能車開発部門、BMW M社は12日、新型M5をベースにしたニュルタクシーを発表。これは先代M5の後継車にあたる。白いボディカラーに、Mを象徴するブルー、紺、レッドの3本のラインが添えられたニュルタクシー、1回の乗車にかかる費用は216ユーロ(約2万3000円)だという。
新型M5は、直噴4.4リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。最大出力560ps、最大トルク69.3kgmを引き出し、0-100km/h加速4.4秒、最高速250km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを発揮する。オプションで「Mドライバーズパッケージ」を用意。リミッターの解除により、最高速は305km/hに到達する。
ニュルブルクリンクは、欧州では「リング」と呼ばれることが多い。このM5、公式には「リングタクシー」と命名されている。