三菱自動車の益子修社長は、米国の自動車に関する規格標準化団体が電気自動車(EV)の充電方式を欧米メーカーが推進するコンボに決めたことについて、「(CHAdeMO方式を採用する日本の)EVにとって逆風とは思っていない」との考えを示した。
益子社長は10月25日に都内にある本社で開いた新型『アウトランダー』発表会後、一部報道陣に対し、「CHAdeMOかコンボかということはあまり心配はしてない。というのはCHAdeMO方式の充電器は世界中に展開していて、日本では相当の数が導入されている。フォルクスワーゲンやBMWがEVを日本で売る時には当然CHAdeMO方式で対応する」と指摘。
「そうすると日本あるいはCHAdeMOを採用した国ではCHAdeMO、コンボの所ではコンボというのは無駄になる。当然互換性のあるものにしてくるだろうし、コンボシステムはまだ形が無い。CHAdeMOをできるだけ展開させて、CHAdeMOの良いところを理解してもらうという実績づくりをしていけば、それほど心配しなくても解決策はあると思っている」と述べた。
「したがって(日本の)EVにとって逆風とは思っていない」とした上で、「根本的にまだ値段が高いとか、航続距離といった問題に地道に取り組んでいくしかない」と強調。
さらに「コンボに対応しようと思えば技術的には難しいとは思ってないが、今コンボ対応の車を出すことは考えていない」とも述べた。