【ホンダ F1復帰】初参戦は49年前、日の丸フォーミュラの歩み…第2期&無限まで[まとめ]

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RA272('65)
RA272('65) 全 36 枚 拡大写真

ホンダは5月15日、7年ぶりのF1復帰を発表した。ホンダコレクションに収蔵されるF1マシンの記事やF1のレースレポートを通じて、ホンダF1の歴史を振り返る。前編では第1期・第2期と無限ホンダ時代だ。

【第1期(1964-68)】ゼロから挑んだモータースポーツ最高峰
ホンダF1初の勝利をもたらしたRA272('65)
RA272は、1965年のF1世界選手権に出場。1500cc時代のF1最後の年となったこの年、最終戦のメキシコGPで初優勝を飾った。1500ccの水冷4ストロークV12エンジンを搭載する。今回の車両は、当時ロニー・バックナム選手がステアリングを握ったモデルだ。

6週間で完成させた新型マシン RA300('67)
RA300は、3000cc・水冷4ストロークV12エンジンを搭載。最高出力は420psにも達した。1967年のF1第9戦イタリアGPでデビューを果たし、優勝。ホンダにF1、2勝目をもたらした記念すべきモデルだ。当時のドライバーはジョン・サーティース。

第1期ホンダF1最後のマシン RA301('68)
RA300に比べエンジン内部が大幅にモディファイされたほか、吸排気系の取り回しも全面的に変更されている。ジョン・サーティースをドライバーとして参戦した1968年のF1GPでは、完走したのはわずか3度と不本意な成績に終わった。シーズン後、ホンダはF1参戦を撤退。

【第2期(1983-92)】セナ・プロコンビで黄金期を迎える、日本でのF1人気も最高潮に
コンストラクターズチャンプ獲得…ウイリアムズ ホンダ FW11('86)
1986年のF1において、ホンダ初となるコンストラクターズチャンピオンを2年連続獲得した記念すべきマシン。1987年にはネルソン・ピケがドライバーズチャンピオンを獲得した。

セナの最強マシン…マクラーレン ホンダ MP4/4('88)
1988年のF1において、16戦15勝を挙げ「無敵」「最強」と呼ばれたマシン。ドライバーはアイルトン・セナとアラン・プロスト、セナが自身初となるワールド・チャンピオンを獲得した。

日本人初のフルタイムF1ドライバー、中嶋悟がドライブ…ロータス100T('88)
1.5リットルV6ターボエンジンを搭載している。日本人初のフルタイムF1ドライバーである中島悟が乗車したゼッケン2番のマシンだ。このマシンに乗った中島は、第1戦ブラジルGPにおいて6位入賞を果たしている。

ターボ廃止も依然最強…マクラーレン ホンダ MP4/5('89)
レギュレーションによりターボが廃止され、エンジンサイズが大きくなったが、最強の称号は変わらず、通算10勝を挙げたプロストがチャンピオンとなった。

【無限エンジン期(1992-2000)】…非ワークスながら4度の優勝
無限エンジン搭載のF1マシンたち
無限は、1992年から2000年までF1にエンジンサプライヤーとして活躍した。鈴木亜久里、パニス、ブランドルやデイモン・ヒルなどが、無限のエンジンを積んだマシンでレースに参戦してきた。1996年のモナコグランプリでは『リジェ・JS43』が優勝。非ワークスながらしばしばワークス勢を食う強力なパフォーマンスを発揮し、4度の優勝を果たしている。

無限だって進化! 新パッケージをテスト中
シルバーストーンテストでは、トゥルーリが新パッケージとなるEJ10Bシャシーのテストを開始する予定。EJ10Bはエアロダイナミクスを進化させ、さらに無限ホンダのニュースペックエンジンを搭載している。そのテスト結果が良好なら次戦オーストリアGPへの実戦投入もあるという。

無限ホンダのF1撤退が決定的に
本田博俊社長は「残念ながら、私たちは今シーズン限りでF1活動に終止符を打つことを決心しました。その代わり、他のカテゴリーではレース活動を続けますので、これからもいいパフォーマンスを見せられるようにがんばります」と語り、撤退が事実であると認めた。91年ティレルと共にF1界に参戦した無限ホンダ。その後ロータス、リジェ、プロスト、ジョーダンにエンジンを提供。表彰台にのぼること16回、4勝を手にした。

無限ラストの日本GP、フレンツェンが狙うのは…
無限にとってのホームレースがラストとなる鈴鹿に向けて、ひときわ闘志を燃やしているのがハインツハラルド・フレンツェン(ジョーダン)だ。予選、決勝それぞれに的を絞って開発された鈴鹿スペシャルエンジン(SSスペック)を搭載し、フレンツェンが狙うはもちろん表彰台の頂上だ。

フレンツェン、無限の友に別れ
「ジョーダンに入ったときから僕のことをすごくよく面倒見てくれた無限の友だちと離れてしまうのは本当に残念だよ。彼らの次のチャレンジがうまくいくことを願っている。というか、彼らが来年の3月もグリッドに立つ僕たちのサポートをしてくれるといいんだけど……」

《レスポンス編集部》

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