国際宇宙ステーション(ISS)内で世界初となる宇宙飛行士との会話実験を行う人型ロボットとして6月26日に都内で報道陣に公開された『KIROBO(キロボ)』は、身長34cm、体重わずか1kgという超小型軽量タイプ。
KIROBOの躯体開発を手がけた東京大学先端科学技術研究センター特任准教授で、ロボ・ガレージの社長も務める高橋智隆氏は同日、会見し「ロボットの大きさ自体、とても大事なデザインの要素。今回はロボットが物理的な作業をしないとなれば、力持ちである必要はない。となる小型軽量で、そして持ち歩けるような大きさになっている方がむしろ色々好ましい点がある」と語る。
具体的には「安全性が確保しやすいということであったり、また小型である方がロボットの能力が相対的に高くみえるメリットもある」と説明する。
さらに高橋氏は「宇宙飛行士のアシスタントとして小型ヒューマノイドロボットが役立つ時代が来ると思っている。宇宙飛行士のミッションが今後より遠方にそして長期に何かを行う時に、わずか1kgほどの重量で、何か作業をしてくれるわけではなくても、コミュニケーションの面でサポートしてくれるロボットが活躍できる場があるのではないか」と語る。
その上で「世界初の夢のプロジェクトを成功させて、1人1台のロボットと暮らす、そんな未来を日本から世界に向けて発信して、15年以内に実現できたらと考えている」と語った。
KIROBOは8月4日に種子島宇宙センターから打ち上げられる宇宙ステーション補給機『こうのとり4号』に乗り、12月にISS内で若田宇宙飛行士との会話実験に臨む。