時代はEV。しかし、エンジンから電気への超えられない壁の1つがバッテリーの充電時間だ。この課題を「充電ロッカー」を使って解決しようとするプロジェクト「e-KUNIつくろう鎌倉バイクプロジェクト」の2013年度事業が始まった。
今回は、スズキの電動バイクe-let'sの1日レンタルをスタート。鎌倉市内を観光しながら、充電ロッカーのシステムを使って、「電欠」の心配のないライディングを体感できる。
e-let'sはバッテリー着脱式の電動バイクで、バッテリーがシート下に収納されている。約4時間で充電を完了して30kmほどの走行ができるが、もし「電欠」になった場合は、充電のために長い待ち時間が必要となる。運転距離が読みきれない観光には不向きだった。
そのためこのプロジェクトでは、充電ロッカーにあらかじめ充電済みの予備バッテリーを用意。バッテリー交換だけで、常にフル状態が可能なシステムを作り上げ、実質の充電時間0分を実現した。
充電ロッカーは市内5か所に設置され、専用のスマートフォンで各ロッカーの中にあるバッテリーの充電状態を、その場所にいなくてもチェックすることができる。このスマホは交換時にはロッカーの鍵の役割も果たす。
利用者がロッカーに充電の必要なバッテリーを入れ直せば、それがフル充電された頃に再び別の利用者に使われるという仕組みだ。
このプロジェクトは環境省地球温暖化対策技術・実証研究事業として昨年度から始まり3か年を予定している。
レンタルは今年12月15日まで可能だ。利用は8時30分~18時まで。予約はプロジェクトのHPから。ヘルメットの貸し出しもある。レンタル料は1台2000円。貸出場所を中心に鎌倉地区で1日4台、大船地区で同2台を用意している。e-let'sの運転には原付免許、または普通免許が必要だ。