JR東日本盛岡支社は9月12日、『SL銀河鉄道(仮称)』のけん引機を受け入れるための地上設備の整備状況を発表した。
『SL銀河鉄道』は、岩手県の釜石線で運転される予定のSL列車。岩手県営運動公園内の交通公園で展示保存されていたC58形蒸気機関車の239号機(1972年廃車)を動態復元し、けん引機として使用する。
これに伴い、盛岡支社はC58 239を受け入れるための「SL車両基地」を整備する。盛岡駅構内西口にある転車台を改修し、これに隣接して蒸気機関車の車庫(検修庫)を設置。検修庫の外壁は旧国鉄時代の盛岡工場を思い起こさせるレンガ調とし、大きなアーチ窓が特徴的なデザインにするという。完成は11月末頃の予定。このほか、釜石線内でも遠野駅に給水設備、釜石駅に車庫と転車台、給水設備などを整備する。
C53 239の現在の復元状況も同時に発表された。現在は大宮総合車両センターで整備が進められているが、修繕が必要な箇所が多数発見されており、12月末頃まで復元工事を行うという。
同社が2012年10月に『SL銀河鉄道』の計画を発表した際は「2013年度冬以降の運行」としていたが、今回の発表では「復元の状況をみながら改めてお知らせ」するとしており、営業運転の具体的な開始時期は示さなかった。