近畿日本鉄道(近鉄)は10月28日、観光特急『しまかぜ』で運用している50000系特急形電車の増備に着手すると発表した。2014年秋の運行開始を目指す。
50000系は伊勢神宮式年遷宮にあわせ、伊勢志摩地域の観光輸送用の新型特急電車として計画。2012年に6両編成2本が製造され、本年3月21日から大阪難波(大阪市中央区)~賢島(三重県志摩市)間と近鉄名古屋(名古屋市中村区)~賢島間を結ぶ特急『しまかぜ』として運転を開始した。
同社によると、3月の運行開始からほぼ満席の状態が続いており、178日目の10月5日に乗車人員が10万人を突破。10月20日時点では10万7521人に達している。さらに京都や奈良方面からの運行の要望があることから、約14億5000万円かけて6両編成1本を増備することにした。2014年秋から主に京都~賢島間で運行することを検討しているとしている。
京都~賢島間で運行する場合の計画案によると、運行時刻は京都10時頃発~賢島12時50分頃着、賢島14時50分頃発~京都17時40分着。京都、近鉄丹波橋、大和西大寺、大和八木、伊勢市、宇治山田、鳥羽、鵜方、賢島の各駅に停車する。2014年4月の消費税引き上げを反映しない場合の運賃・料金(大人片道)は、京都~賢島間が5420円、大和西大寺~賢島間が4690円。個室を利用する場合は1室1000円の個室料金が別途必要になる。