三菱自動車の益子修社長は10月29日に都内にある本社で開いた決算会見で、安倍政権が要請しているベースアップについて「是非、前向きに考えたい」とした上で、「普通の企業になっていくということを実感していく上でも大事」との考えを示した。
益子社長は「環境が良くなってきて復配もなんとか実現すれば、従業員の生活レベルを改善してあげるのは当然のことではないか。そういったことに取り組めれば経営者としては幸せ」と述べた。
その一方で「やはりステークホルダーにどう還元していくかという中で、復配は株主に対する責任。その部分が今まではできてなかった。それなしで従業員だけ(ベースアップする)というのは、どうかという人もいる。そういうことをいわれないためにも、しっかり復配のめどづけをしてから、従業員とその家族に報いたい」と、復配がベアの前提になると説明した。