北大阪急行、新型車両「9000形」2014年春から導入…車内照明は調光・調色可能なLEDに

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北大阪急行が2014年春から導入する9000形「POLESTAR II」。従来の車両イメージを一新し、無塗装ステンレス車体を採用する。
北大阪急行が2014年春から導入する9000形「POLESTAR II」。従来の車両イメージを一新し、無塗装ステンレス車体を採用する。 全 3 枚 拡大写真

江坂(大阪府吹田市)~千里中央(豊中市)間5.9kmの南北線を運営している北大阪急行電鉄は12月11日、新型車両「9000形」を導入すると発表した。車両愛称は従来車両の8000形「POLESTAR(ポールスター)」に続く「POLESTAR II」。2014年春に1編成導入する。

9000形は「お客様への静かなやすらぎ空間の提供とさらなる環境性能の向上」をコンセプトに開発された。構体と艤装(ぎそう)は近畿車輛が担当する。8000形と同じ10両で編成を組むが、8000形のモーター付き5両、モーターなし5両に対し、9000形はモーター付き4両、モーターなし6両とする。

車体はアルミ合金製の8000形に対し、ステンレス構体を採用。安全性向上のため車体台枠構造の強化を図る。外観デザインは「無塗装ステンレスによる光のリフレクション効果を取り入れた立体感のあるデザイン」とし、8000形とは異なるイメージにする。

客室内は木目調の化粧板やゴールデンオリーブ色のシートなど「北大阪急行車両の伝統」を踏襲するとともに、一部に不燃性の木材を採用する。また、急ブレーキ時の安全確保を図るため、座席端部の仕切板を大型化するとともに座席部に握り棒を設置。さらにバリアフリー対策として、車両の低床化によるホームとの段差縮小や車いすスペースの確保、転落防止幌や扉開閉予告灯の設置などを行う。各ドア上部には運行案内表示器を、連結面間には自動ドアをそれぞれ設ける。

このほか、通勤車両としては初めて調色・調光が可能なLED照明を車内照明に採用。「季節、朝夕などシチュエーションに応じた『やすらぎ空間』を演出」するという。

モーターには熱損失を低減し密封が可能になった全閉式高効率主電動機を採用。さらに低騒音型の駆動装置や電動空気圧縮機なども導入して車内外の騒音の低減を図る。制御装置はIGBT方式のVVVFインバーターを採用し、さらにヘッドライトを含む全ての照明機器をLED化する。これにより従来車両に比べ25%以上の省エネルギーを達成するとしている。

南北線は大阪市営地下鉄御堂筋線との相互直通運転を行っており、両線では大阪市交通局が所有する車両のほか、北大阪急行が所有する8000形70両(10両編成7本)が運用されている。北大阪急行は2014年春に9000形10両編成1本(9001号編成)を導入し、その後も順次増備して最終的には8000形を置き換える考えだ。

《草町義和》

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