JVCケンウッドは、2015年3月期の業績回復と今後の成長に向けて5月14日付けで組織改正を実施すると発表した。
これまでの事業部制による商品開発主導(プロダクトアウト)型の事業運営を見直し、業務用事業の増大にも対応する市場・顧客(マーケット)主導の事業運営に移行、現行事業の国内外販売を拡大するとともに、M&Aや戦略的提携の成果の具体化、次世代事業開発を加速する。
具体的には、マーケット主導体制に向け、日本、米州、欧州、アジア・新興国の4地域に地域CEOを設置する。各地域の市場特性や、多様化した顧客ニーズにきめ細かく対応した商品・サービスを現地で企画し、国内事業部門で商品化・具体化して、売り上げ拡大と連結業績の改革を進める。地域CEOが各地域の連結業績責任を負う体制を整える。
現在の事業規模を踏まえるとともに、製品事業間の連携を進めるため、事業単位としてのこれまでの事業部制を廃止し、上位組織であるカーエレクトロニクス、プロフェッショナルシステム、光学・オーディオ、ソフト&エンターテインメントの4つの事業セグメントに集約して大ぐくり化する。各セグメントは、販売部門を地域CEO傘下に移管し、地域CEOの要請に基づき企画、技術、生産、品質、サービスなど、傘下の組織により商品化・具体化する。
また、大幅に縮小する民生事業から成長する車載や業務用事業へ、現行事業から次世代事業へ、人員などリソースのシフトを進める。本社スタッフ部門のスリム化に向け、部門間の統合・再編を進め、事業部門への人員シフトを加速する。