【人とくるまのテクノロジー14】マツダ、ロータリーエンジンで切り拓くEVの可能性アピール

エコカー EV
マツダ・REレンジエクステンダー搭載の試作車(人とくるまのテクノロジー展14)
マツダ・REレンジエクステンダー搭載の試作車(人とくるまのテクノロジー展14) 全 12 枚 拡大写真

マツダは21日からパシフィコ横浜で開催中の「人とくるまのテクノロジー展2014」において、『アクセラ ハイブリッド』と発電用ロータリーエンジンを搭載した電気自動車(EV)の試作車を出品した。

ガソリン、ディーゼルと進化を遂げてきたSKYACTIVのサードステップ、ハイブリッドエンジン。その登場をもって、車のボディ、シャーシ、エンジンなどの基本性能を刷新し、環境性能技術を導入する「ビルディングブロック戦略」が完遂したことを、今回の展示でアピールしている。

また、開発中の「REレンジエクステンダー」では、EVの課題克服について訴求。同技術は昨年末に詳細が発表されたものだが、広く一般に公開されるのは初となる。

マツダは2012年から『デミオEV』を100台限定でリース販売しているが、ユーザーの約70%がその航続距離に不満を抱えているという。試作車はデミオEVをベースに開発したもので、静粛性が高く小型なロータリーエンジンで20kWの発電機を回すことで、その問題を克服する。技術企画部の小島岳二氏は「このレンジエクステンダーエンジンは9リットルの燃料で180kmの延長走行が可能です。実際に見ていただければ、非常にコンパクトであり、液体燃料(ガソリン)がエネルギー効率の良いものだとわかってもらえると思う」と話す。

また、コンパクトな同エンジンを用いることで、車体の軽量化も可能にした。トランクの床下に収まるため、パッケージングの面でも優位性がある。ブースには、『RX-7』や『RX-8』に搭載された従来型(13B)のローター(エンジンは654cc×2)と新規開発のローター(エンジンは330cc)も展示。比較してみると一回り小さいことがよく分かる。

量産の時期は未定だが、小島氏は「電気自動車を量産しなければならないという流れは避けられないが、それだけではお客様のニーズに合いません。我々のヘリテージであるロータリーエンジンを用いることで、解決策を探りたい。今後も鋭意開発を進めていきます」と語った。

《吉田 瑶子》

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