東京都の南武線連立事業、踏切解消で自動車速度は約4割向上

鉄道 行政
稲城市内で進められてきた南武線の連立事業。線路の高架化は既に完了しており、現在は側道の整備などが行われている。
稲城市内で進められてきた南武線の連立事業。線路の高架化は既に完了しており、現在は側道の整備などが行われている。 全 2 枚 拡大写真

東京都建設局は5月28日、JR南武線の高架化により混雑時の自動車の平均走行速度が約4割向上したと発表した。

南武線では東京都を事業主体とする連続立体交差事業(連立事業)として、稲城市内の矢野口駅(稲田堤方)から南多摩駅(府中本町方)までの約4.3kmを高架化する事業が1992年度から実施されている。事業区間は矢野口駅の前後約1.9kmの第1期区間と、稲城長沼・南多摩両駅を含む約2.4kmの第2期区間に分けられており、2005年10月9日に第1期区間の高架化が完成。2013年12月23日には第2期区間の高架化も完了した。現在は稲城長沼駅ホームの2面4線化(2015年春完成予定)と側道の整備(2015年度末完了予定)が進められている。

建設局によると、第2期区間内にあった7カ所の踏切の遮断時間(2009年10月)は1日平均で4時間だったが、高架化の完了で解消。多摩3・3・7号線の踏切遮断による渋滞の長さも高架化前(2011年12月)が最大230mだったのに対し、高架化によりゼロとなった。甲州街道から川崎街道への夕方混雑時(17~18時)の自動車平均走行速度は、高架化前(2009年10月)の14.8km/hに対し全線高架化後(今年1月)は20.6km/hで、約4割向上した。

建設局は「(今後も)数多くの踏切を同時に除却することにより、道路ネットワークの形成を促進するとともに、踏切による交通渋滞の解消や鉄道により分断されているまちの一体化を図るため、連続立体交差事業の推進に向け、積極的に取り組んでいきます」としている。

南武線ではこのほか、川崎・横浜市内の尻手~武蔵小杉間で連続立体交差化が検討されており、川崎市が今年4月16日、同区間の事業調査に着手すると発表している。調査期間は本年度から2015年度までの予定。

《草町義和》

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