中国汽車工業協会は6月10日、中国における5月の新車販売の結果を明らかにした。総販売台数は、191万1200台。前年同月比は8.5%増と、15か月連続で前年実績を上回った。
中国では2012年9月中旬、日本政府による尖閣諸島の国有化に反発する大規模なデモが発生。その後、現地では日本車に対する不買の動きが出た。その影響を受けて、日系メーカーは9月以降、新車販売が減少。今春以降は、明確な回復基調にあったが、伸び率は、ひと桁台へと鈍化の傾向。5月の191万1200台は、3か月ぶりに200万台を下回る。
日系メーカー3社の5月実績では、日産自動車が約10万6100台を販売。前年同月比は3.1%増と、4か月連続で前年実績を上回った。小型セダンの『シルフィ』が2万3523台、中型セダンの『ティアナ』が1万0760台と好調。
トヨタは約8万1100台を販売し、前年同月比は2.7%増と、9か月連続の前年実績超え。SUVが引き続き人気。トヨタは2013年8月、新型『RAV4』を中国市場で発売し、販売が増加。5月は、中型SUVの新型『ハイランダー』も、現地でのSUV人気を背景に、販売を伸ばした。
ホンダは6万0269台を売り上げ、前年同月比は10.5%増と、3か月連続で前年実績を上回った。広汽ホンダの中国向け新型セダン、『クライダー』が1万6242台を販売。また、東風ホンダでは、小型MPVの『ジェイド』が5834台を売り上げる。
中国の2014年1-5月新車販売は、983万7300台。2013年の新車販売は、前年比13.9%増の2198万4100台。初めて2000万台を超えるとともに、米国を上回り、5年連続で世界一となっている。