欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲンが米国市場へ投入しているミニバン、『ルータン』。同車が2014年モデルの在庫をもって、販売を終了することが分かった。
ルータンは2008年2月、シカゴモーターショー08で発表。フォルクスワーゲンとクライスラーグループが共同開発した3列シート、7名乗りのミニバン。生産はクライスラーグループのカナダ工場で行い、フォルクスワーゲンに供給されるOEMモデル。
ルータンは、単なるOEMではない。ベース車はクライスラー『タウン&カントリー』だが、外装はスライドドアを除いて、ほぼフォルクスワーゲンのオリジナル。内装はクライスラー版を基本にしながら、装飾パネルを変更するなどして個性を主張した。
また、サスペンションはドイツで独自のチューニングを実施。デビュー当初のエンジンは、クライスラーグループ製の3.8リットルV型6気筒と4リットルV型6気筒の2種類だった。
7月22日、フォルクスワーゲンの米国法人、フォルクスワーゲンオブアメリカは、2015年モデルのラインナップを発表。「ルータンに2015年モデルは設定しない」とし、2014年モデルの在庫をもって、販売を終了することが公表された。同車の6年の歴史に、幕を下ろすことになる。