マツダは9月11日、約7年ぶりにフルモデルチェンジした新型『デミオ』の予約受注を開始した。同車は「SKYACTIV技術」と「魂動」デザインを持って生まれ変わったが、そのターゲットカスタマーにも違いは現れるのだろうか。
国内ブランド推進部の遊上孝司部長によれば、「『CX-5』以降、我々の商品が受け入れられるお客様は見えてきた」と話す。
「価値観で言えば、“能動的にモノ選びをし、こだわりを持つ人達”。その一例を分かりやすく言うと、国産車だけでなく輸入車も検討する人々、ということです。昨今、VWを中心に、海外メーカーも価格を下げており、それらはもう高嶺の花ではなくなっている。メルセデスベンツでさえ300万円代のモデルを導入しているくらいです。市場全体において、輸入車が脅威になってきました」(遊上氏)。
そのような中、マツダのユーザーは輸入車と共に検討するユーザーが、同セグメント平均よりも上回っているという。「詳しい数字は言えませんが、CX-5、アテンザとそういった傾向が見られた。ですから、デミオについても同じになるだろうと考えています」(遊上氏)。
競合車としてはVW『ポロ』『up!』、BMW『MINI』などを想定している。「もちろん国産勢にも強力なライバルがいますし、そこで、先進層の方々にきちんとミートできるクルマづくりをしてきました。独自のクリーンディーゼルエンジン、デザインの作り込み、走りに対して決して手を抜かずにやっている部分など、評価していただけると思っています」(遊上氏)。
内外装の質感も、単に上げているのではない。「最近はダウンサイザーが同セグメントのリピーターを上回っている。そういった上級クラスから乗り換える、目が肥えた人の希望にも叶うようポリシーを持ってやってきました」(遊上氏)という。
新型デミオは、10月17日~11月3日まで六本木で開催される「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」に出展する。7月~8月にかけて全国でも展示イベントを行ったが、そこでは来場者から様々な声があったそうだ。「良い部分も悪い部分も、たくさんの意見をいただきました。そういったリアルなコミュニケーションを通して次の販売につなげていきたい」と遊上氏は話した。