【BMW 2シリーズ アクティブツアラー 海外試乗】FF車とは思えぬ爽やかなステアフィール…松下宏

試乗記 輸入車
BMW 2シリーズ アクティブツアラー
BMW 2シリーズ アクティブツアラー 全 17 枚 拡大写真

BMWがこの秋に日本市場に導入を予定している『2シリーズ アクティブツアラー』にオーストリアで試乗した。インスブルックからゼルデンにかけての試乗コースは市街地から高速道路、ワインディングといろいろなシチュエーションが設定されていた。

アクティブツアラーはBMWブランドで初のFF車だが、デザインから走りに至るまで、BMWらしさを損なうことのないクルマに仕上げられていた。

外観デザインは丸形4灯式ヘッドライトやキドニーグリルが採用され、インテリアもドライバー・オリエンテッドのデザインが採用されるなど、正にBMWである。

FF車らしく比較的短めの全長に長めのホイールベースを設定し、いかにも空間効率の良さそうなクルマに仕上がっている。1800mmの全幅は日本市場でぎりぎり許容できる範囲だ。

直列4気筒2.0リットルの直噴ターボ仕様エンジンは、MINIの『クーパーS』に搭載されているのと同じで、170kW/350Nmのパワー&トルクを発生する。吹き上がりの滑らかさや高回転域まで回したときのパワー感など、クーパーSと変わらない軽快さが感じられた。

楽しかったのはワインディングでの走りだ。FF車であることを感じさせない自然なステアリングフィールを持ち、とても良く曲がるクルマに仕上げられていた。

乗り心地の良さも特筆すべきポイントだ。BMWというと硬めの乗り心地でしっかりした走りを連想するが、アクティブツアラーの走りは、快適性を重視したものとされていた。乗り心地に関してはBMWらしからぬ印象も受けた。

大きな容量を持つラゲッジスペースや後席の居住空間の広さなど、FF車のメリットを生かした空間設計も、これまでのBMWのFR車にはない特徴である。

この秋に日本導入されるときには、手ごろな価格が設定されると見られるので、ユーザー層を広げるクルマとして大いに期待される。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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