11月2日に開催された「第9回クラシックカーフェスティバル in 桐生(主催は同実行委員会)」には、毎年メーカーや博物館から非常に珍しいクルマが出展される。今年は『スバル1500(P-1)』とオオタ『OC型』が展示され、大いに注目を集めていた。
富士重工業が出展したP-1は、スバル『360』が発表される5年前の1954年2月に既に試作車が完成されていた。しかし、当時の市場状況や、その他の事情から実際には市販されなかった。エンジンは水冷4サイクルOHVで、排気量は1500cc、55馬力を誇った。なお、最初に“スバル”を名乗ったのはこのクルマであった。
ボディサイズは全長4235mm、全幅1670mmと堂々たるもので、当時のクラウン(4285mm、1680mm)とほぼ同じ大きさである。
オオタOC型は、日本の自動車の黎明期である戦前から戦後にかけて存在した自動車メーカーで、太田祐雄氏が1912年に設立した。今回出品されたOC型は、近年レストアが完成したクルマで、1936年型だ。オーナーによると、16台生産されたうちの1台だという。エンジンは750cc4気筒サイドバルブである。