JR西日本は1月28日、北陸方面の在来線特急『サンダーバード』で運用している681・683系特急形電車について、今秋から2018年度末にかけてリニューアルすると発表した。3月14日の北陸新幹線延伸開業に向けて「輸送品質向上に向けた取り組み」を進める。
外観は現在のホワイトにブルーのラインが入ったものを基調としつつ、窓の大きさを強調したカラーリングにする。また、側面には北陸新幹線でも使用しているカッパー(銅色)を使ったシンボルマークを施す。
グリーン車は「落ち着きと趣きのあるデザイン」に変更し、座席も「よりソフトでホールド感のある座り心地」になるよう改良する。普通車はブルーを基調としたデザインに統一。グリーン車の全席と普通車の客室出入口付近の席には、モバイル機器用のコンセントを設置する。
トイレは全て暖房便座付きに。このうち身障者対応トイレは、JR西日本の在来線車両としては初めて温水洗浄機能付き暖房便座を導入する。このほか、女性専用席では今夏までにブランケットを利用できるようにする。
これに伴い『サンダーバード』の金沢以西の停車駅でも、利便性向上のため設備のリニューアルが行われる。2月には各停車駅に運行情報ディスプレイを新設。今秋には武生駅と鯖江駅のトイレを洋式化する。また、2015年度末までに鯖江駅と芦原温泉駅でエレベーターなどバリアフリーの整備を行い、2016年度末までには敦賀・武生・鯖江・芦原温泉・加賀温泉・松任の各駅で発車標を増設する。
『サンダーバード』は、関西圏と北陸地方を結ぶJRの在来線特急。現在は大阪~金沢・富山・魚津・和倉温泉間で運転されている。3月14日の北陸新幹線延伸開業に伴うダイヤ改正では、和倉温泉発着便の1往復を除き金沢以東への運転を取りやめ、金沢駅で北陸新幹線との接続を図る形になる。これにより運転区間は大阪~金沢・和倉温泉間に縮小される。