京成電鉄は2月12日、3300形電車の運行を2月28日限りで終了すると発表した。これに伴い同社は「3300形さよならイベント」を実施。臨時特急の運行や記念切符の販売などを行う。
3300形は1968年から1972年にかけて、54両が製造された京成の通勤形電車。基本設計や仕様は、都営地下鉄1号線(浅草線)乗入れ用電車として1958年に登場した3000形(初代)の流れをくんでいる。
3000形(初代)から3300形までは、ごく初期を除いて塗装も統一され、車体下部は赤みがかったオレンジ(ファイヤーオレンジ)、上部は肌色に近いクリーム(モーンアイボリー)を採用。車体下部の色にちなんで「赤電」と呼ばれていた。
その後、赤電と呼ばれた各車は塗装が順次変更されるとともに、老朽化に伴う新型車両への置換えも進行。2008年以降は3300形のみ運用されている。その3300形も廃車が進み、このほど京成が運用している3300形が全て引退することになった。
最終運転日の2月28日は、3300形8両編成の臨時特急『成田山号』が、京成上野~京成成田間で運行される。運行時刻は京成上野10時23分発~京成成田11時39分着で、全ての特急停車駅に停車。成田方の先頭車には「特急」「成田山」の文字をデザインした円形ヘッドマーク、上野方の先頭車には「さよなら3300形 1968.11.20~2015.2.28」と記された長方形のヘッドマークが掲出される。
このほか、引退記念の乗車券(1000円)も2月28日から主な駅で発売。京成上野~京成成田間と京成成田~宗吾参道間の大人用乗車券各1枚をセットにしたもので、発売数は4000部限定となる。また、2月18日から3月8日まで、3300形の「さよならスタンプラリー」が行われる。