JR西日本は2月19日、蒸気機関車の保存・展示施設として知られる「梅小路蒸気機関車館」(京都市)を8月30日で閉館すると発表した。同館と一体的に整備する新たな博物館「京都鉄道博物館」の開設準備に伴う閉館で、約43年の歴史に幕を閉じる。
梅小路蒸気機関車館は日本の鉄道が開業100周年を迎えた1972年10月、当時急速に引退が進んでいた蒸気機関車を保存する施設として、梅小路機関区(当時)の扇形車庫を使って開館。以来40年超にわたり鉄道ファンらに親しまれてきた。北海道の鉄道開業時に活躍した7100形「義経」号や、C62形1・2号機など19両の蒸気機関車を動態もしくは静態保存している。
JR西日本は2016年春の開館を目指して「京都鉄道博物館」の開設準備を進めており、蒸気機関車館の収蔵資料などは移設展示されるという。
閉館に伴う特別展示として、蒸気機関車館のこれまでの歩みを写真やスライドショーなどで振り返る特別展「思い出の機関車館から京都鉄道博物館へ(仮称)」を7月18日から8月30日まで開催するほか、8月中旬には扇形車庫内に留置している蒸気機関車を約3m前進させて展示する「蒸気機関車の頭出し(仮称)」を実施。閉館日となる8月30日には、閉館セレモニーも行う予定だ。