JR西日本の真鍋精志社長は3月18日の定例会見で、臨時寝台特急『トワイライトエクスプレス』で運用していた客車の一部を、京都鉄道博物館(京都市下京区)で保存する方針を明らかにした。当面はJR西日本エリア内で団体臨時列車として使用する。
『トワイライトエクスプレス』は1989年7月、大阪~札幌間を日本海沿いに結ぶ団体臨時列車として運転を開始。同年12月からは一般の臨時列車となった。車両は旧国鉄時代に製造された24系寝台客車などを改造して使用していたが、車両の老朽化などに伴い3月12日発の運行をもって廃止された。2017年春からは、同列車の愛称を受け継ぐ形となるツアー向けの豪華寝台列車『TWILIGHT EXPRESS 瑞風』が新たに運行を開始する予定だ。
真鍋社長は『トワイライトエクスプレス』用の客車について、「お客様や旅行業界の方々からのご要望も強いため、老朽化はしておりますが、当社エリア内で列車のやりくりをいたしまして、団体専用臨時列車としてしばらく運転できないかという検討をしております」と述べたほか、一部の車両は京都鉄道博物館で保存・展示する方針も示した。詳細は改めて案内するとしている。
京都鉄道博物館は、現在の梅小路蒸気機関車館を拡張する形で整備される、新しい鉄道博物館。2014年1月に着工しており、2016年春のオープンを目指している。これに伴い梅小路蒸気機関車館は今年8月30日で閉館する予定だ。