気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年4月16日付
●アシアナ機気象条件急激悪化、30メートル低く進入、判明(読売・1面)
●シャープ液晶分社化へ、再建計画、社長続投、報酬ゼロ検討(読売・2面)
●グーグル独禁法違反疑い、EU通知、制裁金最大7200億円も(読売・10面)
●トヨタ海外2工場新設、中国とメキシコ、4年ぶり大型投資(読売・10面)
●エアバッグ「火薬劣化」タカタ側調査、高温多湿影響か(読売・11面)
●米セグウェイ買収、本家をのんだ中国電動車ベンチャー(朝日・9面)
●ガソリン3週連続値下がり(毎日・7面)
●車部品関税即時撤廃へ、TPP日米協議、対象品目など詰め(産経・1面)
●トヨタ、持続成長へ試金石、規模と利益両面狙う(日経・3面)
ひとくちコメント
日本でも観光地や広いイベント会場などでよく見掛ける立ち乗り電動二輪車の「セグウェイ」。
体重移動だけで簡単に操作ができるユニークな乗り物としても話題を呼んだが、その電動二輪車を世界で初めて開発した米ゼクウェイ社を、2年前の2012年に設立したばかりの中国のベンチャー企業「ナインボット」(本社・北京)が買収することで合意したという。
きょうの朝日などが取り上げているが、ナインボットもセグウェイにそっくり似た商品を販売しているという。このため、米セグウエィ社は、「ナインボットを含む中国の複数メーカーが特許権を侵害した」として米国への輸入差し止めの訴訟をおこしていた矢先の買収劇である。
気になるのは「本家」を乗っ取った買収金額。報道では「明らかにしていない」としているが、朝日によると、「ナインボット社が中国のスマートフォン大手『小米科技(シャオミー)』などから8000万ドル(約96億円)の出資を受けたことも発表した」と伝えている。
本家本元のセグウェイは類似商品の横行で「採算が悪化している」との台所事情もあるようだが、中国経済が減速しているとはいえ、中国のベンチャー企業「恐るべし」である。