JR東日本が中央本線に導入する新型特急車両、E353系電車の量産先行車がこのほど完成し、7月25日に製造メーカーの総合車両製作所(J-TREC)横浜事業所を出場した。
E353系は特急『スーパーあずさ』に使用されているE351系電車の置き換えを目的として開発。車体はアルミ製で、空気ばね式車体傾斜方式を採用し、E351系の振り子式車体傾斜方式と同等の走行性能を実現しているという。最高速度は130km/h。
このほど完成した量産先行車は12両編成(基本編成9両・付属編成3両)で、性能評価や技術検証を目的に製造。デザインコンセプトは「伝統の継承」と「未来への躍動」で、外観は白を基調とした塗装に、前頭部から側面上部にかけて薄紫色のラインが入る。前面や側面には「E353」の文字をデザイン化したロゴもあしらわれている。
25日は横浜市の総合車両製作所横浜事業所を出場し、ディーゼル機関車や電気機関車に牽引されて長野県松本市を目指した。通過する各沿線の線路沿いや駅ではカメラを構えるファンの姿が多数見られた。