スバルのハイブリッドモデル第二弾として登場した『インプレッサ スポーツ ハイブリッド』。『XV ハイブリッド』のインプレッサ版ではあるが、細かい部分の味付けはそれなりに異なる。
まず、乗り始めて感じるのは静粛性が高いことだ。ハイブリッドなのだから、静かで当たり前なのだが、普通はエンジン音などが抑えられるとタイヤノイズなどが目立ってきて、不快な印象となることが多いが、インプレッサ スポーツハイブリッドの場合は、そうした音も目立たない。ガラスの板厚アップや各種の吸音・遮音材の効果が上手に効いている印象だ。
ハイブリッドモデルらしく、発進加速は力強いものとなっているが、それにプラスして気持ちいい加速となるのが中間加速だ。インプレッサ スポーツ ハイブリッドは、リニアトロニックのCVTを組み合わせたハイブリッドシステムを採用する。エンジンのトルクはもちろん、モーターのトルクもCVTによって増大されるので、より力強い走りを可能にしているわけだ。
サスペションについても見直され、フリクションの低減やサスペションが動いた際のアライメント変化の最適化などが図られている。乗り心地はゆったりと仕上げられているが、その底力は高く、しっかり動き、がっしり路面をつかむタイプのサスセッティングが行われている。試乗車は215/50R17サイズのタイヤを履いていたが、50タイヤとは思わせない乗り心地であった。
もちろん「アイサイト」(ver2)を標準で装備し、追従タイプのクルーズコントロールも付く。スバルのクルーズコントロールでいいと思う部分が、モニターにブレーキランプの状態を表示できること。ブレーキランプの状態を確認しながらだと、最適な車間の調整がしやすい。ブレーキランプが点灯しづらい車間が適正な車間と言えるからだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。