ビー・エム・ダブリューは新型『7シリーズ』を10月29日から販売開始すると発表した。エクステリアデザインを手がけた独BMWの永島譲二氏は「見た目が先代と似ているという印象があるかもしれないが、空気抵抗値は50ポイントも改良されており、これは前代未聞」と明かす。
永島氏は都内で開かれた発表会で新型7シリーズについて「先代よりもいろいろな面で存在感が強くなっている。つまり高級感やダイナミック感、あるいはスポーティ感、エレガント感など、そうしたBMWに求められる要素がすべて先代よりもさらに強調されたデザインになっている」と語る。
さらに「一番それが象徴的にわかるのがラジエーターグリル。ヨーロッパ車ではグリルをみればそのメーカーの伝統が表されていて、伝統の高級感が集約されているが、先代よりもサイズが大きくなっている。さらにボンネットのプレスラインがすべてグリルに向かって始点が集中するようにデザインされている。またグリルの中は(通常時は)閉じている」とも。
というのも「現代的な高級車というのはやはり効率が高いものでないといけない。それは燃費が良く、二酸化炭素をださないようにすること。デザインで表現するといかに空気抵抗を減らすかということになる。新型のグリルは冷却が必要になる時にだけフラップが開くようになっている。必要が無い時に閉じていることで気流がきれいに流れるので空気抵抗を減らすことができる」からだ。
新型では『アクティブ・エア・ストリーム』と名付けられたグリル内部に組み込まれたエアフラップ機構のほか、フロントホイールハウス内の空気を外に逃がす『エア・ブリーザー』を設けたクロームストライプの採用、細部にわたるデザイン面の工夫により「空気抵抗は風洞実験の結果、先代に比べて50ポイント改良されている。50ポイントの改良は1回のモデルチェンジとしては前代未聞。見た目が先代と似ているという印象があるかもしれないが、この差は非常に大きなものがある」と永島氏は解説する。