名車が外苑を彩った…トヨタ博物館クラシックカーフェスタが開催

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トヨタ博物館クラシックカーフェスタ in 神宮外苑(28日)
トヨタ博物館クラシックカーフェスタ in 神宮外苑(28日) 全 32 枚 拡大写真

日本を代表する自動車ミュージアム、トヨタ博物館が関東周辺在住のクラシックカー愛好家にも同館の活動をアピールするために行う大規模なイベント「トヨタ博物館クラシックカーフェスタ in 神宮外苑」は、2007年に東京お台場「メガウェブ」における初開催から9回目。現在の神宮外苑絵画館前広場に舞台を移してからは8回目となる今年も、11月28日に開催された。

土砂降りに見舞われた昨年とは打って変わって、日差しの眩しい好天に恵まれた今回。絵画館前広場は魅力的なクラシックカーとギャラリーたちによって、文字どおり埋め尽くされた。

そんな観衆たちが毎年最も楽しみにしているのは、トヨタ博物館の収蔵車両走行披露である。このデモ走行には例年テーマが設けられており、今年は「引き算で合理性を求めたクルマたち」と銘打って、世界各国・各世代の実用車たちが出展。古くは北米の知られざるメーカー、フランクリンが1918年に製作した空冷直列6気筒エンジン搭載するモデルから、1970年型ホンダ「1300クーペ9」に至る6台の超希少車たちが、普段ならば見るチャンスなどめったにない走りを披露していた。

もちろん、このイベントにおけるもう一方の主役とも言うべき、一般参加オーナーの持ち込んだヒストリックカーたちも、日本車/アメリカ車/ヨーロッパ車を合わせて、約100台ものバラエティ溢れるモデルが大挙してエントリー。絵画館前広場での展示およびミーティングに加えて、神宮外苑のいちょう並木から銀座まで足を伸ばした、走行距離約12kmに及ぶ「クラシックカーパレード」も挙行された。

ちなみに筆者は一昨年以来、埼玉県加須市に開かれている日本唯一のロールス・ロイス/ベントレー専門博物館「ワクイミュージアム」から出展される車両のドライバーを務めており、今年は1953年型ベントレー「Rタイプ・グラバー製ドロップヘッドクーペ(コンバーチブル)」とともに参加した。

この時期の神宮外苑では、毎年恒例の「いちょう祭り」が開催されていることもあって、当日のイベント会場は、おびただしい数の外国人を含む一般観光客まで交えて大盛況。皇居前や銀座などでも、たまさかパレードの車列に出くわした人々からも驚きと憧憬の視線を受ける。また、コースのどこへ行ってもカメラのレンズが次から次へと向けられるほか、信号待ちなどで停車すると、すかさず一緒に記念写真を撮ろうとするギャラリーがあとを絶たない。この人気ぶりを見るにつけ、自動車という乗り物が備えている文化的側面が、少しずつではあっても世間に浸透していることを実感できる。

日本最大の自動車メーカーであるトヨタの運営するミュージアムが、我が国における自動車文化の構築に寄与する。それは細やかに映るかもしれないが、実は非常に重要な活動であると感じたのである。

《武田 公実》

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