気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2015年12月4日付
●東芝・富士通PC合弁交渉、国内シェア1位目指す(読売・1面)
●日産、仏政府関与に対抗策、ルノーに「経営の独立」要請(読売・10面)
●中国日本車の販売好調、トヨタ、日産今年100万台突破(読売・10面)
●JX・東燃統合発表、製油所再編で効率化、欧米と差なお大きく(読売・11面)
●製造業春闘格差是正狙う、中小労組全、大手上回る要求も(朝日 ・8面)
●自民への企業献金読み解くと、首位の自動車業界2割占める、経団連歴代会長の母体上位に(朝日・11面)
●トップインタビュー、ホンダ八郷隆弘社長、20年EV高性能図る(毎日・7面)
●環状交差点死亡事故ゼロ、導入1年全国48か所(毎日・26面)
●東芝歴代3社長告発検討、証券監視委虚偽利益計上疑い(産経・1面)
●ダイハツ「タント」12万台リコール/マツダ「CX-5」3万台無償修理(産経・28面)
●東京-新函館北斗最速4時間2分、北海道新幹線3時間目標(東京・7面)
●パソコン3社事業統合、東芝・富士通・VAIO交渉へ、国内シェア首位浮上(日経・1面)
●車購入時、負担軽く、燃費新税、実質減税へ、数百億円、自民税調が調整、17年度導入、税率4段階(日経・1面)
●日産「リーフ」事前受注3000台、改良型EV(日経・11面)
ひとくちコメント
「3分間待つのだぞ」と言えば、中高年の世代には懐かしいレトルトカレーのテレビCMだった。だが、そのわずか3分を短縮できずに、2016年3月に開業する北海道新幹線の東京と新函館北斗間の所要時間をめぐり、地元経済界などとの間で波紋が広がっているという。
JR北海道とJR東日本の発表によると、北海道新幹線の開業時のダイヤで東京と新函館北斗の間の所要時間は最も速い列車で4時間2分とし、4時間未満で結ぶ列車の運行は見送られる。また、新青森と新函館北斗の間は最も速い列車で1時間1分になるとしている。
東京と新函館北斗の間の所要時間をめぐっては、移動に4時間以上もかかると鉄道よりも飛行機を選択する乗客が増えるという調査結果も出ていた。それらを受けて、地元の北海道や青森県などは4時間を切るよう強く要望していたという。
ところが、その「4時間の壁」が破れることなく、開業時の北海道新幹線を“見切り発車”。それには理由がある。「冬季の大雪などによる遅延に備えてダイヤに余裕を持たせたほか、青函トンネルを含む約82キロの区間では最高時速が140キロに制限されることなどがネックになった」などと、きょうの毎日が伝えている。
つまり、安全で安定した輸送を確保するためには、一定の時間が必要になるというわけだ。たしかに3時間台と4時間台では利用客に与えるインパクトの違いは大きいが、ただ、その差はわずか3分未満。
そう言えば、「3分間待つのだぞ」というレトルトカレーのCMとほぼ同じ時期に「せまい日本そんなに急いでどこへ行く」という全国交通安全運動のスローガンも流行った記憶がある。