トヨタ自動車の制御システム先行開発部の鯉渕健部長は、1月13日に行われたオートモーティブワールド2016の専門技術セミナーに登壇、自動運転技術の進化に伴って車の内外装デザインにも変化が生じてくるとの見方を示した。
鯉渕部長は現在、トヨタが自動運転の実証実験で使用している車両を引き合いにして、「バンパーの中にセンサーを埋め込んでいるが、我々としてはもう少し高いところに置きたいと考えている」ことを明らかにした上で、「自動運転のセンサーを埋め込むことを前提で、車のデザインを変えることはあり得る」と述べた。
というのも、より高い位置にセンサーがあれば精度が高まることに加えて、「バンパーにセンサーがあるとぶつかった場合、新品に変えなくてはいけない可能性はかなりある」からだ。
このため鯉渕部長は「例えば車の屋根に近いところにセンサーをより小さくして置くといったようにある程度、センサーを組み込むことを前提にしたデザインというのはありうる」と指摘した。
さらに「内装に関しても自動化率が上がってくると、ドライバーの状態をみるというニーズが非常に高まってくると思っているので、そのカメラをどこに配置するのかといったようなことも重要になってくるだろう」とも述べていた。