渦潮電機、フィリピンの電動三輪車両導入事業を約36億円で受注

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E-トライクス・68VM
E-トライクス・68VM 全 2 枚 拡大写真

渦潮電機は、フィリピン エネルギー省(DOE)がアジア開発銀行(ADB)等の融資により進める電動三輪車両導入事業を総額3074万7000米ドル(約36億2700万円)で落札したと発表した。

現在、フィリピンでは市民の交通手段として350万台以上のトライシクルが走行しており、排出されるガスにより深刻な大気汚染が発生している。同国政府は、環境改善を目的として、10万台を電動トライシクル(E-Trike)に置き換えるプロジェクトを発表した。

渦潮電機は、1946年創立以降、主に船舶への制御・配電・通信機器の製造、工事施工および陸上プラントの受配電設備の製造、工事を行ってきた。2011年4月、船舶分野で培った電機知識を活かし、新たにEV事業を設立。E-Trike導入事業の発表を受け、2012年よりE-Trikeの車両開発に着手し、同年12月には試作車両を完成させた。また、2013年3月には現地法人を設立、2014年12月より「BEMAC ELECTRIC TRANSPORTATION PHILIPPINES INCORPORATED」として、フィリピン現地での販売網や製造体制の確立に向け準備を進め、現地パートナー企業の協力の下、年間6000台の製造が可能な体制を整え、独自開発の車両「68VM」の製造を行い、現地販売を開始している。

DOEは2015年2月、E-Trike 3000台導入計画に関する入札要綱を発表。同年5月に行われた入札に渦潮電機を含め5社が応札した。その後の技術審査を通過し、8月に行われた入札価格の開封に至った企業は渦潮電機のみとなり、同社が交渉権を獲得。DOE/ADBとさらなる価格の交渉を行い、今回、正式に落札通知を受け取った。渦潮電機は今後、本契約を締結し、順次納車を行う予定だ。

DOEでは今回の3000台導入に続き、次回1万7000台のE-Trike置き換えを計画。渦潮電機では、今後の入札にも積極的に参加をしていく予定だ。同時に、68VMをさらに拡販し、フィリピン以外にも需要が期待されるベトナム、タイ、インドネシアなどASEN各国へ展開し、EVを通して環境負荷の軽減に貢献していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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