ヤマハ発動機の子会社、ヤマハモーターパワープロダクツはゴルフ場で使用されているカートを改造した新たな乗り物を展示。現在、引き合いも多く、売れ行きは順調だ。
「ゴルフ場も頭打ちになり、それにつれてゴルフカートも伸び悩んでいます。そこで、新たな需要を掘り起こそうと、その改造車を出して販売し始めたんです。この展示会には工場関係の人も多そうなので出展しました」と同社関係者は説明する。
その改造車は2種類あり、一つはフロントガラスや屋根、2列目シートを取り外し、荷台スペースをつけたもの。屋根がなくなったことで乗り降りがしやすくなり、また荷台を広々とした低床にすることによって、荷物の積み降ろしも楽にできる。
しかも、このカートは電磁誘導式で、ボタンひとつで決められたルートを無人走行できる。スタートやストップ、速度を自動制御でき、リモートコントローラで離れたところからでも操作が可能だ。最高速度が19km/hで、価格は230万円。
もう一つが3列シートの6人乗り。ゴルフカートを半分に切り、1列分のシートを付け足したもので、ゴルフカートの“リムジン”と言ったらいいかもしれない。これは工場見学やレジャー施設向けで、お客を乗せて運ぶ目的だ。
すでに、石川県輪島市では公道を走れるようにナンバーを取り、観光客を乗せて人気になっているそうだ。こちらは最高速度が30km/hほどで、価格は190万円。ヘッドライトとテールランプは標準装備。
「空港やサッカースタジアムなどいろいろな方面から話が来ている。これからが楽しみだ」と同社関係者は話し、今後の動向に期待を寄せている。