川崎重工業が発表した2016年4~6月期(第1四半期)の連結決算は、為替差損の影響で経常利益が前年同期比62.6%減の57億3800万円と大幅減益となった。
売上高は横ばいの3398億5900万円だった。建設機械の譲渡に伴う減収となった一方で、プラント・環境や船舶海洋が増収となり、全体では前年同期並みとなった。
船舶海洋事業は、LNG運搬船やLPG運搬船、潜水艦の工事が増加して増収となった。車両事業は海外部品の減少で減収となった。
航空宇宙事業は、防衛省向けの増加や民間航空機向け分担製造品が高水準で推移し増収となった。モーターサイクル&エンジン事業は、先進国向け二輪車や四輪車が増加したものの、円高の影響や汎用エンジンが減少して減収となった。
営業利益はモデルミックスが改善したモーターサイクル&エンジンや、航空宇宙の増益効果で、同7.6%増の159億5800万円と大幅増益となった。四半期純利益は為替差損の影響で同35.9%減の47億9700万円と減益だった。
通期業績見通しは前回予想を据え置いた。