東武鉄道は10月9日から、野岩鉄道との相互直通運転開始から今年で30周年を迎えるのに伴い、記念切符を発売する。
発表によると、相互直通運転を行っている列車の始発・終着駅である浅草・新栃木・東武日光・鬼怒川温泉各駅からの片道乗車券(硬券)4枚をセット。台紙には野岩鉄道開業時のセレモニーの様子や列車の走行写真を載せる。
発売額は1セット1000円。浅草駅など東武線の主要38駅などで発売される。発売期間は10月9日から11月30日までの予定だが、3000セットの限定発売で、売切れ次第販売を終了する。
野岩鉄道は、新藤原(栃木県日光市)~会津高原尾瀬口(福島県南会津町)間30.7kmを結ぶ会津鬼怒川線を運営している第三セクター。新藤原駅で東武鉄道の鬼怒川線、会津高原尾瀬口駅で会津鉄道の会津線に接続しており、直通運転が行われている。
現在のJR日光線今市駅と会津高原尾瀬口駅を結ぶ国鉄線として計画されたが、今市方は東武鬼怒川線との競合問題があったため、競合しない区間のみ1966年から1972年にかけて着工した。
1980年には国鉄の経営悪化を受け、完成後は第三セクター方式で運営することが決定。これに伴い東武鬼怒川線に接続する計画に変更され、1986年10月9日の開業と同時に東武鉄道と野岩鉄道の直通運転が始まった。