アスリートと観客にやさしい道を整備…2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて

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リオ・パラリンビック(2016年)、マラソン
リオ・パラリンビック(2016年)、マラソン 全 2 枚 拡大写真

国土交通省道路局は、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に向け「アスリート・観客にやさしい道の検討会」が提言をとりまとめた。

2020年東京大会は、7月から9月の暑さが厳しい時期に、道路を利用した競技の開催が予定されていることから、道路分野においても、アスリートや観客への暑熱対策が課題となっている。同検討会は、暑熱対策をはじめとする事業を推進し、東京大会の成功とともに、その取組み成果が財産となり広く活用されることを目的に検討してきた。

提言によると、路面温度上昇抑制機能のある舗装について舗装施工後の効果の耐久性や既存の舗装更新のタイミング、現地の状況に留意し、計画的に整備する。保水性舗装については、十分な効果を出すためには散水が必要であり、継続的に散水が実施できる地区は、選択することも可能とする。

歩道については、既存の歩道の活用を基本とするが今後、新設・改修する箇所について、これまでに施工実績がある各種舗装に加え、保水性舗装や遮熱性舗装について、沿道地域の意向や温度上昇抑制効果、関連する施策との整合を勘案しながら、活用方法について検討するものとする。

散水については、資機材や水の確保に関する制約を踏まえながら、滑りやすさへの影響、気温・湿度の気象状況、マラソンの実施時刻、舗装の種類により最適な量と区間、タイミングについて検討の上、具体的な計画を定める。

道路空間の温度低減に効果的である緑陰形成に資する道路緑化も積極的に実施していく。既存の街路樹については、十分な樹冠が確保できるよう、樹種ごとの特徴を踏まえて剪定の方法やタイミングについて工夫する。高木により形成される緑陰に歩行者や観客が入れるよう配慮するとともに、当該箇所への簡易な休息施設の設置について取組みを進める。

これらや壁面緑化や公開空地の緑化、ドライミストの設置など、関係機関、民間団体による実施が想定される各種の取組みに対して柔軟に対応する。休憩施設の設置、暑さに関する情報提供設備の設置やその運用方法の検討についても、関係機関と役割分担を調整した上で、連携することが重要としている。歩道については、沿道の住民や関係機関による打ち水実施を働きかけるなど、沿道地域と連携しながら必要な取組みを進める。

世界中から訪れるアスリートや観客への快適な環境の提供という観点で、暑熱対策以外にも、道路空間の安全性向上も重要な取組みとなる。具体的には、車道への自転車の走行空間確保による歩道の安全性向上、バリアフリー化の推進、美しい都市景観の創出に資する無電柱化、道路施設の美装化など、総合的な対策の実施が求められるとしている。

《レスポンス編集部》

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