防衛装備庁は15日、陸上装備研究所(神奈川県相模原市)の施設を一般公開した。毎年秋ごろに行っているもので、今年は「軽量戦闘車両システムの試験車両」を初めて公開している。
陸上装備研究所は、陸上自衛隊で用いられる戦車や装甲車など車両、弾薬等の装備品についての基礎研究や開発を行っている組織。防衛装備庁が発足し、組織改変するまでは防衛省の技術研究本部に属していた。
施設の一般公開は毎年秋ごろに実施しており、「ここだけでしか見られない開発中の車両を何かひとつ出してくる」ということが多い。
今年は「軽量戦闘車両システムの試験車両」を初めて一般公開したが、これが世界的にもほとんど存在しないであろうフルEV装甲車両だった。車高の可変機能をテストする目的で車軸を持たない独立懸架方式となっており、6輪すべてにインホイールモーターを装着している。
このほか、路上に仕掛けられたIED(即席爆弾)をミリ波レーダーなどで検知する装置を備えた車両や、放射能災害等で人が接近できない場所で遠隔操作が可能な重機、ハイブリット方式の装軌車両なども展示していた。