【農業ワールド16】日産、強い農業経営をサポート…NPWで生産性のアップを

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日産自動車のブース
日産自動車のブース 全 2 枚 拡大写真

日本最大の農業展「農業ワールド2016」には次世代農業などについてのさまざまな技術や製品が並んでいた。そんな中、日産自動車が自動車会社で唯一出展。農業経営を強くすることができる日産生産方式(NPW)を積極的にPRしていた。

NPWといえば、自動車の製造を通じて蓄積してきたノウハウを凝縮した生産方式で、モノの流れを「品質」「コスト」「時間」の3つの軸で常にとらえ、ものづくりのプロセスから徹底的にムダを省くというもの。カルロス・ゴーン社長の下、2000年代初めから積極的に進め、業績を大きく改善する手助けとなった。

そのNPWを農業経営にも活かしてもらおうというわけだ。「農業に従事している人は自動車会社に比べて、コストの視点が非常に薄いと思います。コスト意識を持つだけで、農業経営はずいぶんと良くなるはずです。それにムダも多いです。NPWを導入すれば、農業経営はずいぶんと改善するはずです」と同社関係者は説明する。

事実、NPWを導入した住化ファームおおいたでは、出荷と資材費の改善や収穫作業の改善、選果場のレイアウト変更による改善で、作業者の負担が大きく減り、コストが20%も削減されたという。この大分のほかにも、宮城や栃木の農業法人でも導入され、効果が上がっているという。ブース内には、電力を一切使わない、からくり技術を使ったトロッコが展示されていた。

現在、日産は2014年度から農林水産省が実施する助成事業「産業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業」に参画している。そして、農業技術センターや大学などと共同で農業経営改善ノウハウが詰まったカリキュラムを作製しているそうだ。

「本業から離れていますが、社会貢献の一環として、日産という会社のブランドが上がればと考えています。事業としては、社内ベンチャー的にやっています」と同社関係者は話していた。

《山田清志》

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