日野自動車は10月21日、南米3か国を舞台に2017年1月に開催されるダカールラリー2017の参戦体制を発表した。前回に引き続き菅原義正氏率いるチームスガワラとともに日野チームスガワラとして、日野『レンジャー』2台で参戦する。
2号車のドライバーを務める菅原照仁氏は同日、日野自動車本社で開いた参戦発表会見で、「今回は2号車を新造した。最近のトラック部門は大きく様変わりしていて、少し前まではなんとかジャンプができるレベルだったが、今はジャンプやドリフトするのが普通になってしまったくらい車のポテンシャルがかなり上がっている。我々もそれに追い付いていかなければならないということで車両に大幅な改良を加えた」ことを明らかにした。
具体的には「エンジン内部に手を加えて、レース専用のスペシャル品を投入している。今までは生産車の耐久性のあるものを使っていたが、よりパワーで、早く走らなければいけないということでカムシャフトやターボタービンなどに手を加えた。サスペンションも前回までは2枚のスプリングだったが耐久性を上げるために、3枚のリーフにしている。ほかにもブレーキの強化をしたりとか、いろいろなところで多くの部品メーカーの協力を頂いて車が出来上がっている」と説明した。
さらに「最近の総合上位チームは昔と違って参戦台数をすごく増やしていて、3~4台だった体制を倍にするところが多くなっている。その分、総合上位を目指すのは厳しい状況にはなってきているが、それでも我々が目標にしている総合上位を十分狙える車になりつつある」とした上で、「今まで以上に攻撃的に総合上位を目指してやっていきたい」と意欲を示した。
日野は前回大会まで連続25回の完走と、トラック部門の排気量10リットル未満クラスで7連覇を達成しており、次回大会ではその記録更新を目指している。