【新聞ウォッチ】”解決課題”もけん引、日産追浜工場で試験導入の完成車無人搬送システム

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日産 インテリジェント ビークル トーイング
日産 インテリジェント ビークル トーイング 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年12月6日付

●レンツィ首相辞意、イタリア経済混乱も、銀行再建への影響懸念(読売・2面)

●経団連賃上げ呼びかけへ(朝日・7面)

●完成車の搬送自動運転車で、日産追浜工場(朝日・9面)

●自動車照明大手買収に向け交渉、パナソニック(朝日・9面)

●タクシー突入、300メートル「ブレーキ利かず」運転手車2台よけて走行(産経・26面)

●北陸新幹線敦賀以西ルート、「小浜京都」で最終調整(東京・6面)

●中国車、日本の牙城に挑む、東南アジアに相次ぎ工場(日経・9面)

●富士重、小額投資で増産「チョコット作戦」磨く、群馬工場を増強(日経・12面)

●トヨタと電力5社新型PHV向け、電気走行・充電で特典(日経・13面)

●「スイフト」にHV、スズキ、来年1月発売(日経・13面)

●日産、中国販売10.7%増、新車11月、今年も日系首位濃厚(日経・13面)

●ガソリン2割上昇、直近安値比、1年1カ月ぶり高値(日経・17面)

●車燃費表示、実態に近く、新国際基準を18年度導入、国交省(日経・34面)

ひとくちコメント

自動運転技術を積極的にアピールする日産自動車だが、こんどは完成車を工場から専用埠頭まで無人搬送するシステムを追浜工場(神奈川県)に試験導入し、報道関係者に公開した。

「自動運転」のニュースには鵜の目鷹の目のメディアだけに、テレビ各局をはじめ、国内外のメディアが大勢詰めかけた。きょうの各紙も「自動運転で完成車工場内搬送,『技術の日産』アピール」(毎日)、「無人のリーフが新車を牽引、新運搬システムで人件費減」(産経)、「自動運転で車を搬送、工場から埠頭まで、19年めど」(日経)などと、取り上げている。

追浜工場でお披露目したシステムは、自動運転機能を持つリーフが台車に載せた3台の完成車をけん引し、工場から専用埠頭の駐車場まで約1.4kmの区間を無人走行するもの。日産では、2019年をメドに追浜工場で生産する1日約1000台の完成車の運搬を無人化する計画だそうだ。

現在は1台ごとに運転手が乗り込んで専用埠頭まで完成車を移動させているが、無人搬送のメリットは「工場内の人手不足を補うほか、二酸化炭素(CO2)の排出量削減にもつながると見込んでいる」(日経)という。

日産では課題解決のキー技術として、例えば、単独走行では、日照や天候に左右されないことを上げているが、「耐環境性に優れた認識技術」の開発でクリア。また、人と車の往来する中での混在走行には「屋外無線による管制システム」の導入で解消を図るとしている。

ただ、本格導入までのハードルも高い。大勢のメディアが見守る中でのデモ走行時でもスムーズにけん引できずに途中でストップ。再び走行をやり直す場面も見られた。

総合研究所の土井三浩所長によると、「すでに千数百回以上テスト走行しているが、途中でストップしたのは今回が初めて。工場では普段は人が少ないが、大勢集まると認識しなくなるのも課題の一つ」と説明する。インテリジェントモビリティが人見知りするのもより人間に近づいた証しなのか……。

《福田俊之》

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