ドイツに本拠を置く自動車部品大手、ZFは12月6日、乗員保護性能を高めた新型エアバッグを発表した。
この新型エアバッグは、米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)の新規衝突試験に対応する目的で開発。NHTSAは2019年中期以降に発売される新車を対象に、「OMDB」と呼ばれる衝突試験を導入する。
OMDBは、停止中の車両に対して、重量2.5トンの斜行移動台車を90km/hで、前方から35%の重なりが生じる斜め15度から衝突させるもの。この新基準の衝突試験に合格した乗用車にのみ、最高評価の5つ星が与えられる。
ZFの新型エアバッグは、フロントおよびカーテンエアバッグで構成。NHTSAの新たな試験条件に対して、車両の安全性能向上に貢献する。カーテンエアバッグは、特別設計のV字型もしくはU字型のエアバッグチャンバーから構成。これまでよりも、高い保護性能を実現した。
ZFは、「最新エアバッグシステムは、時速90kmでの前方左斜めからの衝突においても、前席乗員を重度の傷害から保護する性能を高めた設計」とコメントしている。