三菱重工業と三菱航空機は、国産リージョナル旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)の初号機の引き渡しが、現在の計画よりさらに2年遅れて2020年度半ばになるとの見通しを発表した。
納期の延期は今回が5回目。MRJは最初の計画では2013年に初号機を引き渡す予定だった。
三菱重工は昨年11月28日付でCEO直轄の「MRJ事業推進委員会」を設置し、開発スケジュールが遅れているMRJ開発促進のため、三菱航空機とともに協議してきた。
MRJは、2015年11月の初飛行以来、現在3機が米国で飛行試験を行うなどプロジェクトを進めている。しかし、現時点で一部装備品の配置変更を実施するとともに、電気配線全体を、最新の安全性適合基準を満たす設計に変更することになった。この結果、MRJの量産初号機の引き渡し予定を、現在の2018年半ばから、2020年半ばに変更する。
今後、MRJ事業推進委員会のイニシアティブの下、迅速な意思決定を実施し、世界トップクラスの性能を備え、最新の航空安全規制に適合したMRJの供給を目標に開発を推進するとしている。