犬や猫などのペットを飼っている読者も多いだろう。しかし、その気持ちとなるとなかなかわからないものだ。それがわかるスーツが登場した。アニコールがウェアラブルEXPO(18~20日、東京ビッグサイト)に展示した「バイタルスーツ」がそれで、今春の販売を目標に最後の詰めの作業を行っているそうだ。
バイタルスーツは同社が東洋紡と共同で開発したもので、東洋紡が素材などのハードを、そして同社が解析ソフトやアプリなどのソフトを担当した。「もともとは競走馬の調教用として開発したんです」とアニコール関係者。
それは心拍測定用電極と心拍センサー、高精度GPSがついた帯のようなもので、それを競走馬の胴回りに巻き付けると、心拍、速度、加速度などがスマホでリアルタイムで確認できるのだ。そのデータを見ることで、競走馬が手を抜いて走っているかなどの状態を把握でき、最適なトレーニングを実施できるという。
今回展示したバイタルスーツはそれを犬や猫用に応用したもの。付いているセンサー類はほとんど変わらないが、競走馬とは解析するデータが違う。解析するのは自律神経、心拍変動、反応スピードなどで、そこから犬や猫の心の動きを推測するわけだ。そして、それをスマホにグラフやニコニコマークで表示する。
「総合的な活動量も測定していますので、病気になっているとか、老い始めているとか、飼い主が気づくことができると思います。いま、犬の訓練所やブリーダーの間で注目されています」と前出の関係者は説明する。警察犬の養成所とは共同研究の話も持ち上がっているそうだ。
ちなみに価格は2万5000円を予定している。また、首輪も販売するそうで、こちらは9800円の予定だ。