【カーオーディオ・インストール雑学】ワイヤリング…スピーカーケーブル その2

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
チェルノフ ケーブル(ロシア)の“スピーカーケーブル”。
チェルノフ ケーブル(ロシア)の“スピーカーケーブル”。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオの取り付けにまつわるノウハウのあれこれを解説している当コーナー。今月は先月に引き続き、ケーブルの取り回しにおいてのいろいろをご紹介していこうと思っている。今週は、スピーカーケーブルをテーマにした考察の2回目をお届けする。

今回は、スピーカーケーブルの“継ぎ足し”について考えていく。結論から入りたい。スピーカーケーブルだけに言えることではないが、基本的にケーブルは、継ぎ足すべきではない。良くない理由はいくつかある。

まずは、安全性に関するリスクが高まることが、継ぎ足しを行いたくない理由の1つだ。パワーケーブルの解説をしたときにも触れたが、クルマのボディにはマイナス側の電気が流れている。接点部分が万が一外れてプラス側のケーブルがボディ(金属部分)に触れると、一瞬で“ショート”という状態に陥り“ショート”したケーブルに一気に大量の電気が流れる。ケーブルは燃え、最悪、車両火災が引き起こされる…、なんてことにもなりかねない。

それによる事故を防ぐために、“ヒューズ”を各所に設定しておくのだが(想定以上の電流が流れた瞬間に、ヒューズが切れて電気の流れを止めてくれる)、ヒューズが設定されていたとしても、“ショート”のリスクはできるだけ下げておくべきなのだ。

音に関しても、デメリットだ。接点が増えると、接点の処理を丁寧に行ったとしても、接点がなく1本のケーブルだったときと比べて、伝送効率のロスが発生するからだ。

また、グレードの低いスピーカーケーブルを継ぎ足した場合には、その製品の特性が音に出てくる。音質の劣化が引き起こされるのだ。

しかし…。逆のことをすると、音が良い方向に変わることもある。使っているケーブルよりも上級なケーブルを継ぎ足すと、そのケーブルの特長がサウンドに好影響を及ぼすことがあるのだ。すべてを買い替えたら相当な金額になるようなハイエンドケーブルを、部分的に数十センチ継ぎ足して、それによりサウンドチューニングを行う、というアプローチは、実は、ナシではない。

接点が増えることのデメリットがあるので、積極的におすすめできることではないが、そういう一面があることも、また事実なのである。

さて、今週は以上だ。次週からは「RCAケーブル」の取り回しついての考察を行っていく。お楽しみに。

【カーオーディオ・インストール雑学】パート8「ワイヤリング」#02「スピーカーケーブル その2」

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  3. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  4. 中国製部品の急成長で2025年以降日本製の車載半導体は使われなくなる…名古屋大学 山本真義 教授[インタビュー]
  5. 見逃せない! ホイールのブレーキダスト除去術 ~Weeklyメンテナンス~
  6. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  7. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  8. <新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”を駆使して「低音増強」を図る!
  9. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  10. 多胡運輸が破産、首都高のローリー火災事故で損害賠償32億円
ランキングをもっと見る